トゥールーズ
トゥールーズ(フランス語 : Toulouse、オック語:Tolosa | 別称 : ラヴィルローズ)は、フランス南西部オクシタニー地域圏にあるコミューンで、ミディ=ピレネー地方にあるオート=ガロンヌ県の県都です。ピレネー山脈の北に位置しており、ガロンヌ川沿いにあります。パリ、マルセイユ、リヨンに続くフランス第四の都市で、ラグビーや航空宇宙産業、ボンボン菓子やリキュールの原料のスミレの産地などで有名です。
地区
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トゥールーズは、21世紀に入って17個の地区に分けられました。これらは過去の都市や街区を参考にして作られ、全体的に歴史的な背景が紐づいています。その後2008年には、民主的な成長を促進するものとしてこの地区分けを再編成し、全部で6つの区にわけました。こういった歴史により、フランスの国内でも特に大きな3つの都市(パリ・マルセイユ・リヨン)の地区編成とは異なる性格を持っています。
北部 (3区) 約72,000人が住む地区です。マウリーヌ公園ほか。 |
東部 (4区) 約76,000人が住みます。シテ・ド・レスパスやオプセルヴァトワール庭園など。 |
西部 (6区) レヌリー公園ほか。 |
中央部 (1区) 人口が最も多く、約7万人が住みます。顕著な観光地の多くはここにあります。 |
左岸 (2区) 67,000人の人口を抱える地域で、旧市街地区をはじめとした郊外の一角が位置します。 |
南東部 (5区) 約1,000,000人が住みます。住宅地が多いです。ペチ・デビッドなど。 |
知る
[編集]トゥールーズの古名であるトロサは、紀元前2世紀にケルト系ウォルカエ・テクトサゲス族が書いたラテン語の遠征記録には登場しないことからケルト語由来であるとは考えにくく、それ以前につけられた名称と推察されています。古典イベリア語やアキタン語説、「ねじれた」を意味する Torso や古代ギリシアのトロス(ギリシャ語:θόλος τάφοι, θόλοι τάφοι)説、洗い越し関連説など、その由来には諸説あり、まだ詳細は解っていません。またルネサンス期にはノアの次男ヤペテの孫息子であるトロスがこの街を築いて自身の名を命名したという言説が流れたこともあります。
その後、ラテン語名はフランス語のトロズ Tholose へと変わり、17世紀後半ごろにオック語の影響を受けてトゥールーズ Toulouse へと変化したものとみられています。
地理
[編集]トゥールーズはオート=ガロンヌ県の北部に位置しており、大西洋と地中海とを結ぶ重要路のほぼ中央に存在します。ピレネーから流れるガロンヌ川は北東・湾曲部に当たるこの地で流れの向きを変え、北西に流れて大西洋に出ます。天気が晴れていれば町の南にはピレネー山脈が見え、ピレネー山脈のすぐ北の平野の代表都市となっています。
歴史
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トゥールーズには旧石器時代から人々が住み着いていたと言われていますが、確証はなく、実際に発見されたもので最古のものは新石器時代の住居跡です。紀元前8~7世紀のものとみられるネクロポリスなども発見されています。紀元前3世紀の半ばにはケルト系民族であるVolques Tectosagesがトゥールーズの近郊を占領していました。この地の住民はスペインやイタリアなどの他の土地との交易で商業を行っており、ワイン・コムギ・金属加工品などを交換していました。当地からはアンフォラが数多く発掘されており、交易がどれほど盛んであったかを物語っています。
この地は古代ローマ時代に「Tolosa」(トロザ)という街であり、町の中にある小さな通りは現在でも当時のレイアウトを参考に作られています。ローマ以前に支配をしていたVolques Tectosagesは、紀元前107年にローマに敗れ、ローマの都市となりました。アウグストゥス帝の1世紀に現在のトゥールーズの歴史的地区に都市が構築され、水道橋がかけられました。劇場・円形劇場・大浴場・神殿は14,000カ所あったと言われ、紀元後30年以降に設けられた街を囲う壁は現在でもその一部が残っています。250年にはトゥールーズのサトゥルニヌスが刑死したという記録があり、これはトゥールーズの名が初めて確認できる資料です。サン=セルナン大聖堂は彼に捧げられたものであると言われています。413年には西ゴート族が侵攻してトロザを首都にし、その後も争いが続きましたが最終的にはフランク王のクローヴィス1世が508年にトロザを征服します。
その後フランク王国からの影響力が薄まって629年に独立し、7・8世紀には王国となって独立した郡を支配する存在でしたが、721年にアラブ軍によって包囲され敗北します。その後中世まで独立状態は続き、政治体制が確立されて12人の構成員からなる共同議会が成立しました。1209年のアルビジョワ十字軍の際にはオック諸国が勝ったにもかかわらず町は衰退し、1229年のモー条約で凋落、1271年フランス王国に加わりました。1229年に開設された世界最古の大学は現在まで存続しており(現在では3つに分かれています)、今では10万人以上の学生が通っています。数論の父とも呼ばれるフェルマーは弁護士の仕事をする合間にここで定理を考えたと言われています。
14世紀には、貿易でフランス第4の都市となったものの、その後のポグロム・黒死病・飢饉・戦争などで荒れ果てました。15世紀に入りアイから採れる青い顔料「パステル」を独占することにより富を獲得しますが、インドからのインディゴの普及により再び低迷に陥りました。しかしパステルによって反映した時代にはルネサンス期のフランスの地方にみられる典型的な財産家が生まれ、ベンベルグ財団美術館の建物(オテル・ダセザ)などの歴史的記念物(Monuments historiques)が生まれるに至りました。1463年にはトゥールーズ大火で町の建物が多く壊滅しましたが、町は拡大していきました。町は復興し、素焼きのレンガの建物が立ち並びました。この際の町の景観から、「ラヴィルローズ」(La ville rose | バラ色の町)という別名が付けられました。1476年には印刷術により国内第4の都市へとなりました。
1814年、4月10日にトゥールーズの戦いが起こりスペイン・イギリス連合軍にトゥールーズが包囲され、フランス軍は撤退しました。ナポレオンが撤退すると、王政復古によりルイ18世のもとに結集します。1875年6月23日にはトゥールーズの水位が最高を記録し、水量が10倍、ガロンヌ川の水位は9,47mに達して氾濫したと言われています。サン=ミシェル橋をはじめとした橋は壊れ、死者208人、住宅は1200棟以上が倒壊し、唯一ポンヌフのみが無事でした。6月26日にはマクマオン将軍が訪問し、この有名な言葉を残しました :
「何という水だ! Que d’eau, que d’eau !」 |
—パトリス・ド・マクマオン |
20世紀に産業時代に入ると、航空産業をはじめ火薬・薬莢製造などが盛んになります。現在でも航空宇宙産業は非常に著名なトゥールーズの特徴で、都市部に住んでいる40万人の内3万5千人以上が航空技術・宇宙開発産業に従事していて、エアバス/EADSが最も大規模な雇用者です。
気候
[編集]気候 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最高気温 (°C) | 9.4 | 11.2 | 14.0 | 16.2 | 20.5 | 24.2 | 27.6 | 27.5 | 24.2 | 18.9 | 13.0 | 10.1 |
最低気温 (°C) | 2.2 | 3.2 | 4.5 | 6.5 | 10.3 | 13.3 | 15.7 | 15.9 | 12.9 | 9.6 | 5.2 | 3.3 |
降水量 (mm) | 52 | 51 | 54 | 67 | 77 | 64 | 45 | 51 | 52 | 52 | 51 | 52 |
日照時間 (時間) | 92.5 | 115.0 | 175.1 | 186.1 | 209.2 | 227.6 | 252.6 | 238.8 | 204.0 | 149.2 | 96.0 | 85.3 |
トゥールーズは、海洋性気候・地中海性気候・大陸性気候の3つの温帯気候の境目に当たる場所として特異性に富んだ気候になっています。夏は非常に暑く乾燥しており、秋になると晴天が続き冬は涼しく、春には激しい雨と嵐が襲います。風も様々な方向から吹き、大西洋からの湿った西風と南東からのオータン風、北ヨーロッパの寒気をもたらす乾燥した冷たい北風などがあります。オータン風は非常に強い風で、1916年5月4日にはトゥールーズ・ルヴァル間を走っていた汽車を横倒しにしたほどです。
読書
[編集]トゥールーズ生まれの作家の中では、ピエール・ガマラ(Wikipedia)が有名でしょう。彼は子供向けの散文や詩、児童文学などを書いたことで知られており、『僕のランドセル』という詩や『蠅とクリーム』などはフランスの教科書にもしばしば掲載されるほどです。彼の詩は一種の同様の様な、オリジナルのリズム感をもって子供に言葉を学ぶことの楽しさを教えます。しかし、彼の作品は児童向けの物ばかりではなく、例えばシャルル・ヴェイヨン賞(Prix Charles Veillon)を受賞した『火の館』は彼の代表作と言ってもよく、非常に興味深いです。
話す
[編集]トゥールーズでは、フランス語が全住民に普及しており、住民は皆フランス語を話せますし、行政機関などでも使用言語はフランス語で統一されています。
オック語は、南フランスの大部分を話者圏にしている現地語で、トゥールーズの地元文化とは切り離せないものです。この地域のこの言語には2つの方言があり、それぞれラングドック方言(Languedocien)とガスコーニュ方言(Gascon)です。トゥールーズはラングドックとガスコーニュという2つの地域のちょうど境界にあたるため、地理的な情報からこの街の言語を説明することができます。この言語は日常生活においての主流言語としての地位を譲っていますが、1970年代以降のオック語を復活させる流れによって文化的な復活を果たしています。この復活は、二か国語で書かれた標識・看板、オック語で話されているラジオ番組、オック語で教える学校の設立などによって象徴されています。
また、公式サイトにて質問を受けたミディ=ピレネー地方の地元住民はその多くが自分たちを「オクシタン」(Occitans)と呼んでいることも付け加えておきましょう。
オック語は、地元の住民の話すフランス語にも影響を及ぼしています。トゥールーズでは、いくつかの表現がオック語の影響を受けており、これは南フランスの大部分の地方フランス語で見られます。
- Un pitchoun、une pitchoune : 子供
- rampaillou : 小さな坂道
- chocolatine : チョコレートパン
着く
[編集]飛行機で
[編集]- 1 トゥールーズ・ブラニャック空港 (aéroport de Toulouse-Blagnac, TLSIATA, IATA:TLS) (市街地から西へ約8km) 。 この空港はベルリン・ブランデンブルク国際空港 (英語版) wikidata やバーミンガム空港 wikidata、ブリストル空港 wikidataにシャルルロワ空港 wikidata、フランクフルト空港 (英語版) 、アタテュルク国際空港 wikidata、リスボン空港 wikidata、ロンドン・ヒースロー空港 (英語版) 、ロンドン・ガトウィック空港 (英語版) 、ロンドン・スタンステッド空港 (英語版) 、マンチェスター空港 wikidata、フィウミチーノ空港 (英語版) (レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港)、ワルシャワ・ショパン空港 wikidata など、ヨーロッパの有名な都市・空港のほとんどから接続があります。季節運航便ではモントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港 (英語版) からの便があります。また、トゥールーズ・ブラニャック空港は格安航空会社イージージェットのハブ空港です。パリ=オルリー空港 (英語版) へは1時間に1本程度の頻度でフライトがあります。また、発着地が不明な運行便もいくつか示されているはずです。これらは全てエアバスの技術・サービス便で、通常は満席扱いです。 追加情報:無料Wi-Fi、 、バリアフリーのトイレ。
トゥールーズ空港からの市街地への移動方法 :
- 路面電車のT2が市内西部のArenesまで20分、市街地近くの東岸パレ・ド・ジュスティス(Palais de Justice)まで30分で運行しており、バスの運行間隔は10~20分程度、運行時間は6:00~24:00です。歩いていくと片道2ユーロですが、事前に購入しておいた方がお得です。
- 空港バスはゲートCから市街地まで20分間隔で運行しており、こちらも6:00~24:00です。片道8ユーロで90分市内の公共交通機関に乗り換えることができます。
- そのほかの公共バスとして、トゥールーズの北方向約10kmに位置するフヌイエ(Fenouillet)へ行くTisseo #30や北方向25kmのグルナード(Grenade)行きHaut-Garonne #88などがあります。
- 市街地までタクシーで行く場合、約20ユーロかかります。
- アンドラなどの別の目的地へのシャトルバスも用意可能です。
- 空港にはレンタカーの設備がありますが、約46ドルと高めの相場です。
近くにはノボテル(Novotel、ホテルブランド | Wikipedia)もあります。
鉄道で
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- 2 トゥールーズ・マタビオ駅 (Toulouse-Matabiau, Gare de Toulouse-Matabiau)、64 boulevard Pierre Semard, 31000 Toulouse (市街地の北西端) 。 ボルドー、パリのモンパルナス駅、リヨンのリヨン・パールデュー駅などからTGVが定期的に運行されています。 追加情報:無料Wi-Fi、 、24時間対応、バリアフリーのトイレ、便器。
- 3 モントドゥラン駅 (Toulouse-Montaudran, Montaudran) 。 SNCFの駅。ボルドー=サン=ジャン-セット線(Q3239394)(Ligne de Bordeaux-Saint-Jean a Sete-Ville)が通っており、ボルドー方面の次の駅はトゥールーズ・マタビオです。 追加情報:駐車場、24時間対応。
- 6 トゥールーズ・サン・シプリアン・アレンヌ駅 (Saint-Cyprien Arènes, Gare de Toulouse-Saint-Cyprien-Arenes)、トゥールーズ 31300、Rue de la Gare 。 サン=アニュ-オーシュ線。 追加情報:バス停。
- 9 サン・マルタン・デュ・トゥッシュ駅 (Saint-Martin-du-Touch, Gare de Saint-Martin-du-Touch)、トゥールーズ 31300 。 サン=アニュ-オーシュ線。 追加情報:駐車場、24時間対応。
トゥールーズ・マタビオ駅を通る路線の正確な一覧は以下のとおりです :
- TGV
- アンテルシテ
- 夜行アンテルシテ
- パリ-トゥールーズ-ラトゥール=ドゥ=カロル
- パリ-オルレアン-ポルトボウ
- TER
- トゥールーズ-カルカソンヌ-ナルボンヌ
- トゥールーズ-アルビ-ロデーズ
- トゥールーズ-フィジャック-オーリヤック
- ブリーヴ=ラ=ガイヤルド-カオール-モントーバン-トゥールーズ
- モントーバン-トゥールーズ
- アジャン-モントーバン-トゥールーズ
- トゥールーズ-カストル-マザメ
- トゥールーズ-カステルノーダリ-カルカソンヌ
- トゥールーズ-コロミエ-オーシュ
- トゥールーズ-フォワ-ラトゥール=ドゥ=カロル
- トゥールーズ-サン=ゴーダンス-タルブ-ポー
各都市へのおおよその所用時間です :
- パリ : 4時間20分、5時間(ボルドー経由)、8時間(夜行)
- ボルドー : 2時間
- リヨン : 4時間
- ナルボンヌ : 1時間20分
- マルセイユ : 4時間
ナルボンヌからは乗り換えることでペルピニャン、ジローナ(スペインカタルーニャ州ジローナ県)、バルセロナ(同州バルセロナ県)へ行くことができます。また、マルセイユからの乗り換えでニース、モナコ、ジェノヴァ(イタリアリグーリア州ジェノヴァ県)へ行くことが可能です。
スペインへ行くルートはいくつかあります。最も早いのが東方向にナルボンヌの海岸まで行き、南へペルピニャンを過ぎてバルセロナへ入る方法です。タルブとポーを経由してバイヨンヌへ入り、西へ向かうとバスク州・アストゥリアス州・ガリシア州に着きます。ピレネー山脈を越えてラトゥールへと行き、バルセロナに行く路程もあります。詳しくは、出かける節も参照してください。
TGVとアンテルシテは事前に予約することが重要です(特に「Prem」運賃)。voyages-sncf.comで運賃を確認できます。TERならば当日駅で購入するだけで十分です。
車で
[編集]トゥールーズには環状道路(A620)があり、A20、A61、A62、A64、A68、A621、A624の6つのオートルートがここに接続しています。これらの道を利用することでパリ、ボルドー、マルセイユ、バルセロナなどに簡単にいくことができます。
平均的な移動時間は以下のとおりです :
- パリ : 6時間
- ボルドー : 2時間30分
- モンペリエ : 2時間30分
- マルセイユ : 4時間
- サラゴサ : 6時間
ただし、市街地やトゥールーズ郊外では深刻な渋滞や駐車場の空きなどに気をつけなくてはいけません。
バスで
[編集]バスターミナルはトゥールーズ・マタビオ駅のすぐ北にあり、メトロの上にあります。ここは空港シャトルバスの終点になっています。ユーロラインズとフリックバスがパリとマルセイユに運行しています。スペインの高速バスであるAlsaは、バルセロナ、サラゴサ、マドリードなどのスペインの主要都市へ展開しています。Andbusはアンドラの首都であるアンドラ・ラ・ベリャへ1日2、3回の間隔でシャトルバスを展開しています。片道2時間30分^3時間、36ユーロです。そのほか、モロッコなどにもバスが運行されています。
船で
[編集]トゥールーズは、大西洋と地中海とを結ぶドゥメール運河(Canal des Deux Mers | 2つの海の運河)のちょうど真ん中に当たります。東のミディ運河は丘陵を超えてカルカソンヌやベジエを通り、セットで地中海に達します。この運河は現在世界文化遺産に指定されており、総長360kmにわたります。西にはガロンヌ川に沿ってボルドーを通りジロンド県で海に出る、ガロンヌ運河が通っています。これを移動するには長距離ボートを借りて数週間の時間を用意する必要があります。修理などの事情により運河の一部が閉鎖されるなどの可能性もあるので、事前に確認してください。
移動する
[編集]- Balma-Gramontの高架橋を通るメトロA線
- メトロA線のトンネル
- 駅を出るメトロA線と高架橋
- 試運転中のVal206系

町の公共交通機関に関して、非常にお得なパスなどがあります。以下は、トゥールーズの公共交通機関を管理している機構です :
- Tisseo ? トゥールーズの交通機関の総括機関です。2つの地下鉄と2つの路面電車、それに都市を走っている鉄道とバスはこの期間が管理しているのです。
- Telepherique[リンク切れ](Q21705618)(Teleo) ? 2021年末に運行を開始した都市型ケーブルカーで、ランゲイユ地区(Rangueil)での移動をさらに容易にするために開発されました。トゥールーズ市街地以外の2つの終点であるオンコポル(Oncopole)からはP+Rとバスが、ポール・サバティエ大学からは地下鉄B線が出ています。
- 運賃
バス・メトロ・トラムの料金は以下のように設定されています(2013年1月) :
1回の移動 | 1.7ユーロ(2018年9月) | |
1回の往復 | 2.9ユーロ | |
10回移動 | 12.9ユーロ | |
1日パス | 10.5ユーロ | |
2日パス | 8.5ユーロ | 連続した2日間にのみ有効です |
3日パス | 10.5ユーロ | 連続した3日間にのみ有効です |
団体パス | 5.5ユーロ | 1日に最大6人で12回乗り継ぐことができます |
7日パス | 13.3ユーロ | パステルカードが必要 |
31日パス | 43.8ユーロ | パステルカードが必要 |
年間パス | 438ユーロ | パステルカードが必要 |
パステルカードはこちらから申し込みができます。
以下のパスでは、特定の博物館やモニュメント、ショー、お店などでの割引を得られます。パスはTisseoの代理店や観光局[リンク切れ]などで買うことができます :
1日滞在パス | 18ユーロ |
2日滞在パス | 25ユーロ |
3日滞在パス | 32ユーロ |
それぞれ1時間に3回の利用が可能です。
パステルカードは26歳以下と学生、団体には割引がなされ、65歳以上の人と職業についていない人は無料で利用できます。パステルカードを作るためには身分証明書とパスポート写真、8ユーロの小切手を持参してJean-JauresかLes ArenesのTisseo代理店に行ってください。
- 注意 : バスでチケットを購入した場合、運転手がお釣りをくれないことがあります。残高をあらかじめ補填しておきましょう。また、バスにはシングルチケットしかないので定期券はメトロの駅かTisseoの代理店で買ってください。
改札口付近には警備員がいるので、システムの不正利用はくれぐれもしないようにしてください。バス内での不正行為は運転手が管理者と犯罪対策チームに連絡しますが、鉄道と比べるとあまり問題にはならないのが現状です。ジャン・ジョレス駅はメトロAとメトロBが交差しているためコントロールはここで行われています。その際、警察官が同行することが多いです。
- 代理店
- Tisseo
- トゥールーズ・ブラニャック空港 : 到着ロビーのホールB
- アレーヌ駅(メトロA線) : 駅を出てすぐ右手
- バッソ・アンボ駅(メトロA線) : 駅1階のホール
- キャピトル駅(メトロA線) : 地下鉄の入り口
- ジョン・ジョレス駅(メトロA・B線) : 店頭
- Marengo SNCF駅(メトロA線) : 地下鉄のアクセストンネル内
鉄道で
[編集]- TER
- 1 トゥールーズ・マタビオ駅
- 2 モントドゥラン駅
- 3 トゥールーズ・サン=アニュ駅
- 4 ガリエニ=キャンセロポール駅
- 5 トゥールーズ・サン・シプリアン・アレンヌ駅
- 6 TOEC駅
- 7 ラルデンヌ駅
- 8 サン・マルタン・デュ・トゥッシュ駅
- 9 ラマシエ駅
- メトロ



地下鉄は、日曜から木曜には5:15~12:00の間に運行しており、金曜日と土曜日の夜は3:00まで運行しています。
- A線
- メトロA線は北東から南西に走っており、バルマグラモン、アルグレット、SNCF駅のあるマタビオ、アレー・ジョン・ジョレス、キャピトル、エスキロール、アレーヌ、ベルフォンテーニュ、ル・ミライルなどを通っています。
- 10 Balma - Gramont
- 11 Argoulets
- 12 Roseraie
- 13 Jolimont
- 14 Marengo - SNCF
- 15 Jean Jaures
- 16 Capitole
- 17 Esquirol
- 18 Saint-Cyprien - Republique
- 19 Patte d'Oie
- 20 Arenes
- 21 Fontaine Lestang
- 22 Mermoz
- 23 Bagatelle
- 24 Mirail - Universite
- 25 Reynerie
- 26 Bellefontaine
- 27 Basso Cambo
- B線
- ボルドルージュ(Borderouge)、バリエー・ド・パリ(Barriere de Paris)、コンポン・キャファレリ(Compans-Cafarelli)、アルノー・ベルナール (Arnaud-Bernard)、ジョン・ジョレス(Jean-Jaures)、カルメ(Carmes)、サン・ミシェル(Saint-Michel)、Empalot、ランゲイル(Rangueil)、ラモンビル(Ramonville)を通る南北に走る路線です。これらの駅にはそれぞれ現代美術の何らかの作品が置かれています。見やすいものもありますが、場合によってはそうでないものもあります。
- 28 Borderouge
- 29 Trois Cocus
- 30 La Vache
- 31 Barriere de Paris
- 32 Minimes - Claude Nougaro
- 33 Canal du Midi
- 34 Compans Caffarelli
- 35 Jeanne d'Arc
- 15 Jean Jaures
- 36 Francois Verdier
- 37 Carmes
- 38 Palais de Justice
- 39 Saint-Michel - Marcel Langer
- 40 Empalot
- 41 Saint-Agne
- 42 Saouzelong
- 43 Rangueil
- 44 Faculte de Pharmacie
- 45 Universite Paul Sabatier
- 46 Ramonville
- C線
- TERと連携している郊外の路線です。アリーナ(Les Arenes)からコロミエ(Colomiers)までを通ります。
バスで
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SMTC(Syndicat Mixte des Transports en Commun)の104のコミューンには総計して50本以上の路線が通っています。バス路線の中には地下鉄A線・B線と接続されていないものがある事に注意してください。また、日曜・祝日限定などの毎日運航していない路線がある事にも注意が必要です。
路線、時刻表と地図に関してはこちらをご覧ください。
車で
[編集]自動車での移動は、時間帯を間違えると非常に地獄を味わうこととなります。
町の中心部には全てが徒歩で歩ける圏内に集まっており、駐車場と交通渋滞などの問題を考えると車での移動は避けるべきでしょう。中央付近にはいくつかの駐車場があります。歩行者や自転車のための道路が最近は増えています。
メトロやトラムの終点には無料のP+R(パークアンドライド)用施設が多くあり、市街地へのアクセスが容易になります。これらの駐車場を利用する際、チケットをくれぐれも忘れないようにしてください。
リアルタイム交通状況[リンク切れ]
路面電車で
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- T1線
パレ・ド・ジャスティス(地下鉄のB線も通っています)から出てアレーヌ(Arenes)を通りゼニス(Zenith)、プルパン病院(l'Hopital Purpan)、ル・サントレ・ドゥ・ブラニャック(le centre de Blagnac)、Odyssud、l'IUT de Blagnac、jusqu'au quartier Andromede-Aeroconstellationなどを経由して終点はブラニャックの更に隣にあるボゼル(Beauzelle)となっています。
- 47 MEETT
- 48 Aeroconstellation
- 49 Beauzelle
- 50 Andromede - Lycee
- 51 Place-Georges-Brassens
- 52 Grand Noble
- 53 Patinoire - Barradels
- 54 Odyssud - Ritouret
- 55 Place du Relais
- 56 Pasteur - Mairie de Blagnac
- 57 Guyenne Berry
- 58 Servanty - Airbus
- 59 Ancely
- 60 Arenes-Romaines
- 61 Purpan
- 62 Cartoucherie
- 63 Zenith
- 64 Hippodrome
- 65 Arenes
- 66 Deodat-de-Severac
- 67 Croix-de-Pierre
- 68 Avenue-de-Muret ? Marcel-Cavaille
- 69 Fer-a-Cheval
- 70 Ile-du-Ramier
- 71 Palais-de-Justice
- T2線
2015年4月11日に運行を開始したこの路線は、T1線からトゥールーズの市街地までの延長をしている路線で、パレ・ド・ジャスティスとアレーヌを結んでおり、またトゥールーズ・ブラニャック空港にも足を延ばしています。
この路線は廃止され、2025年に空港シャトルバスに置き換えられる予定です。それまではバス31号線または30号線を利用してトラムのT1に乗り換え、Arènesで地下鉄B線に乗り換えましょう。市内中心部に行きたいのであればPalais de Justiceから地下鉄A線を利用。
自転車で
[編集]トゥールーズの住民の多くは個人的に自転車を所持しています。
市内には自転車専用道路が整備されており、トゥールーズの住民にとって自転車は非常に重要なものになっています。トゥールーズの運転手はあまり礼儀正しい人が多くなく、道路が飽和状態であることは問題であることを頭に留めて置いてください。サイクリングロードの途中に自転車が駐まっていたり、ひどい場合には駐車することも稀ではありません。また、狭い道では目の前にいるとサイクルベルを鳴らしてくる不愉快なドライバーもいます。歩行者は自転車に注意を払うことは少なく、狭い空間を共有していると危険であるためできるだけ歩道を使わないようにしてください。自分のためというよりも、それはぶつかってしまう歩行者のためです。
とはいっても、トゥールーズの街を移動するにはやはり自転車が最も便利です。所持している自転車を使うのもいいですし貸してもらうのであればただです。道路の渋滞状況を見れば車道よりはるかに好況ですし、地下鉄やバスなどのように渋滞状況に悩まされる必要がないので遥かに速いです。
- VeloToulouse - 2007年の末にトゥールーズでは、パリのVelib'やリヨンのVeloveを参考にしたセルフ自転車レンタルシステムを導入しました。レンタルの金額は、1日で1.2ユーロ、1週間で5ユーロ、1ヶ月で10ユーロ、1年で20ユーロとなっていて、最初の30分間は無料です。このパスは市内中心部に設置されたいくつかのキオスクで購入することができます。なお、キオスクは約100メートル間隔で設置されています。また、自転車のレンタルにはクレジットカードが必要になります。ここで借りることのできるものは性能はあまり充実していない(小さく、重く、遅い)ということに注意が必要です。
困ったときは
[編集]- 75 トゥールーズ観光案内所 (Toulouse tourisme)、Donjon du Capitole, Square Charles de Gaulle (キャピトルの後ろ)。電話番号:+33 892 18 01 80。 地元の企業や宿泊施設、イベントやアクティビティなどの情報を提供する観光者向けのインフォメーションセンター。 営業時間:火~土曜日 : 09:30~18:00、日・月曜日 : 10:00~18:00。
領事館
[編集]- 76 アルジェリア、67, bd de Strasbourg。電話番号:+33 5 61 62 97 07。